アドレポ ~テープおこしの音セトラ

(株)アドレスの情報アーカイブ Report from ADDRESS

整文とプリクラの意外な関係

アドレスの「テープおこし」では、文字おこしのためにいくつかの<仕様>があります。なかでも、講演やプレゼンのテープおこしについては、読みやすく文章を整理する「整文仕様」が<おすすめメニュー>です。これは、話し言葉に特有な冗長な部分を切り捨て、ねじれたり欠けたりしがちな主語と述語の対応をつなげ直し、お話の筋をできる限り読みやすい文章で再現する、という至れり尽くせりのメニューです。

 

先日、アドレスの整文仕様の成果物を大学の先生に納めたところ、「プリクラみたいだね」と意外な、しかし言い得ているところもあるご感想をいただきました。

 

プリクラと言えば、世の中に登場した頃はただの小さな写真シールでしたが、すぐに写真に文字が書けるようになり、更にしばらくすると目を実物よりも大きくしたり、美白にしたり、小顔にしたりと、気がつけば大変な進化を遂げています。

 

その大学の先生としては、自分の講演がしばらくすると文章として読みやすくなって帰ってきたことに驚かれたのでしょう。特にお話しするのが商売となる先生からすると、ご自身のお話こそが自分の「顔」と考えられていたのかもしれませんし、もしそうだとすると、「プリクラみたい」という表現は自然な感想になりそうです。

 

プリクラと私たちの仕事に共通点があるとはつゆとも思わず、感想をいただいて目から鱗が落ちるような思いでした。これは、私たちからすると最大級の褒め言葉です。

 

ところで、プリクラとの比較にについて付言しておきますと、当今の若者言葉で“盛りすぎる”、つまり現物をはるかに超えて(!)美しくしすぎたりしていないでもないかな、と心配になりますが、アドレスの整文仕様は、あくまでも当の講演からうかがい知れる範囲で整理します。この点、発言事実に即するのが鉄則ですので、事実をねじ曲げられることを心配される方には、ご心配なく、と申し上げていますし、事実を超えて美しい講演録になることを期待されている方にはご期待にそえられそうもありません(苦笑)。